日日是奮闘。

産業カウンセラーとして活躍していきたい私の日常です。今までの勉強、日々のこと、将来のこと何でも書きます。

本好きが考えるSDGs

久しぶりに本屋さんで本を買いました。
有隣堂という本屋が好きなのですが、文庫本のブックカバーが10種類ぐらいの色から選べるんですよね。
その日の気分や、購入する本のイメージ合わせて選べるのがよいです。
・・・とは言え優柔不断の私にとっては、レジ並ぶ前に決めておかないとアカンのです。
店員さんを困らせるつもりはないのですが、レジ前まできてぱっと選べるような人間ではない。私はそれを知っている(笑)

もともと本は好きで、昨年の後半より「本はどんどん買って読もうキャンぺーン」を自主開催中。
電子書籍はまだなんとなく「そうじゃない感」がぬぐえず、紙の書籍オンリーですが、
やっぱり本を買うとなると、収納スペースをお財布事情が気になる。
収納スペース問題は以前から抱えたままではありますが、もともと通勤電車の中でも読むことを想定しているので、
購入するのはもっぱら文庫本や新書本。「単行本よりは小さいし薄い」という呪文で心を静めています。

となると、問題はお財布事情。
とにかく「定価で買わない」をモットーとし、今日まで本を買い漁ってきました。
予め図書カードを金券ショップで買っておくことで、おおよそ3%の値引きで新刊本が買えます。
ショッピングモールのポインットをためて買うのもの一つ。
王道は古本屋ですね。

以前は古本屋にあまり印象を持っておらず「誰かが触った汚い本(←失礼を承知で素直に表現)」との印象がありました。
ただやはり、お財布事情を鑑みると背に腹は代えられないという気持ちがして。
もちろん、できるだけ状態がきれいな本を選ぶことに全集中しています(笑)

先日、地元の古本屋にふらりと入ると、以前から読んでみたいと思っていた内田百閒の「阿房列車」が並んでいました。
しかも、新潮社の現代仮名遣い版!
しかもしかも美品!!本当に中古か?という勢い。
しかもしかもしかも1巻と2巻が並んでいる!
これを運命をと言わずして何を運命と呼ぶのか、いや、これ運命なり。マジで。

思わず見るのはお値段ですが、裏表紙をぺろりとめくると「~~~550円」との文字。
店主の鉛筆書きの文字はもにゃもにゃとしていて、550円しか読めない。
でも明らかに550円の前に何かが書いてある(笑)
「全2冊で550円」と読めなくもないが、まさかそんなはずは。
美品ですぞ。
新刊でも1冊600円ぐらいしますぞ。

思い切って店主に話しかけると「1巻と2巻セットで550円です」
感激の鼻血。
550円ですという店主の「です」の「す」の「s」まで聞いたところで「これください」と2冊を差し出したのは私です。


阿房列車がすばらくおもしろい、という話はまた今度するとして。


順調に2巻まで読み終わった私がおりますが、実はこの阿房列車は全3巻。つまり、あと1冊あるのです。
これはすぐにでも読みたい。
運命の古本屋に3巻はない。古本屋あるあるですが、巻を追うごとに、売られている量は少なくなる。
とりあえず1巻を買う人はいても、とりあえず3巻を買う人はいない。
とりあえず買う人がいれば、中古市場にも流れる。

このまま中古市場で探すには日が暮れる。待てない。
私の心は今、発車ベルが流れているのです。発車したい。なう。

ということで、ふとそこに有隣堂があり、第三阿房列車が売っていたので、即決即買。
阿房列車を買うと決めるまでより、ブックカバーの色悩んでいる時間の方が長かった。まじで。

レジ列に並んでいるときにふと思ったのが、新刊書店で買うと、出版社や作者さんの懐にお金が巡るイメージがあるけれど、
中古本ってどうなんだろうと。
・・・・入らない気がする。。。。
阿房列車はまだまだ新刊書店で売っている本。
こんなに面白い本を出版し続けてくれている出版社に「ありがとう」という気持ちを持っていても、お金は巡らない。
出版不況とも聞く昨今。
大手出版社とはいえ、本を買ってもらえないと、本は作れない。
その循環が回らなくなくと、どんどん出版業界って先細るのかな・・・?
読みたい本が読めなくなるのかな・・・?

本屋さんが減っていることに寂しさを覚えることが多いですが、
じゃあ本屋さんで本買ってるの?と自分に問いかけるレジ前。
自分の会計順が回ってきたら、何色のブックカバーにするか記憶が読んでしまい大慌て(苦笑)
No more ぼんやり!!


阿房列車で言えば、古本屋に立ち寄ったから出会えた本。
新刊書店でも売っているとは言え、古本屋での「運命感」は本物なので大切にしたい。
その上で、第3巻を「安く買う」ということに固執しすぎず、新刊書店で買うという選択をした自分。
この3冊に限って言えば、バランスの良いお買い物ができたのかなと。

自分のお財布事情。
社会のお財布事情。
地域のお財布事情。

こういうのもSDGsとか言っていいのかな。
持続可能ななんとやら。