わたしをほぐす旅行。
大阪と名古屋にちょろりと旅行してきました。
ちょろりという割には、有休も使って3泊4日。
正直いずれも大都会への旅行なので、あまり綿密なプランニングもせず。
私は公共交通機関を使っての旅行が主なので、
いつもは鉄道の時間などざっくりと、でもわりと綿密に下調べして
旅行に出ることが多いですが、
いずれも大都会ですので、行きたいことやりたいことだけピッピッとリストアップするのみに。
あとはなんとかなるでしょうと。
「何が旅行の目的か」と聞かれると、これといった軸もなく、
「いやー、いろいろ行きたいところがあって」とことしか言えず。
今までであれば、旅行には目的があり、それを軸としてプランニングすることが
多かったように思うし、それが旅行であると思っていましたが、
3月上旬からちょうど読んでいる内田百閒の「阿房列車」の影響か、
旅に目的がなくてもいいじゃないか。という気持ちに。
内田百閒は、何の目的もなく大阪に行ったではないか。
なら私も目的なく大阪に行ってもいいではないか。
(ただ、内田百閒は一等車に乗るという目的があったかのようには思うが(笑))
ただ、よくよく考えれば、2023年にやりたいことに書いていた以下の項目を効率よく制覇してきていました。
・阪急電車今津線に乗って、小説「阪急電車」の聖地巡礼をする
・大阪慶沢園に行く
・近鉄特急ひのとりに乗る
・リニア新幹線館に、父親を連れて行く
・・・・・めでたく立派に鉄ヲタ化。
今津線のことは長くなるので、また別に書き記そう。
特急ひのとりは昨年のしまかぜに続く、近鉄特急。
しまかぜ乗車時はあいにくの天気でしたが、今回は晴天。
もちろんプレミアムシートで優雅に大阪から名古屋へ移動。
包み込むようなバックシェルのシートは、2時間を超える旅の疲れなど一切無問題。
大阪⇔名古屋は新幹線と近鉄と選択肢がありますが、
時間はかかるが、料金は安く、ゆったりとした気持ちで行ける近鉄を一押しします。
車窓を流れる景色ものんびりしており、大変気持ちがよいです。
「何事も早いのがよい」というような発想になりがちですが、
日々の仕事がスピードやコスト重視の中で生きているので、
旅行に来ると、少し歩速を落としたくなるのかも。
自分の足で歩くということは、周りの景色もマイペースに流れていくようで、
とても気持ちがよい。
新幹線の車窓は景色が飛んでいくようで、長く見てられないけど、
特急の車窓は、タタンタタン タタンタタンという目に優しいスピードで流れていく気がします。
もちろん、目的地まで一目散に向かってくれる新幹線も好きですが、新幹線は目的でなく手段のイメージ。
日本庭園をのんびり見るのも似たような発想かも。
慶沢園は大阪天王寺にある元・住友家の日本庭園なのですが、
あまりにも景色がよく、ほげーーーーーーーーーーーーっと1時間以上滞在。
なんもしないのよ。
ただ、視点場であると思われるお茶屋から庭見てるだけ。
さすが七代目小川治兵衛の作庭だわーーーーとか思いながら、頭空っぽに。
滝の音が聞こえてくるからかもしれませんが、ギュッと濃密になりすぎた体の中が、
水を得てほろほろとほぐれてくる感じです。
自分自身がフリーズドライ化していたことを実感します(笑)
今年はたくさん旅行に行こう。
そう思った3泊4日でした。